朝はだいたいラジオ「マイあさ」を聞いているが、今週の「健康ライフ」は「手や指におこる痛みとしびれ」のシリーズを放送していた。「変形性指関節症」や「手根管症候群」という聞きなれぬ症状名を聞いたが、この番組はまさしく私のための放送だと感じた。しばらく前から、私は片方の手がいわゆる「ばね指」になってしまっていた。しかし、もっと大きな問題(家のリフォーム)があったため、目をつぶってきたのである。他にも外せない通院があり、体調に変調を来さない限りなるべく受診はしたくないという事情もある。経験的に言って多くが加齢によるものだからである。
しかし一定の年齢になれば、整形外科は別建てで考えるほかない。内科の病気とは別に、関節や骨及び腱の不具合は避けがたく生じる。ラジオの話に背中を押され、さっそく整形外科を受診した。私の場合痛みはひどくないが、弾発現象が強く、自力で指が伸ばせない。あっさり「ばね指」の診断で、特に加齢ということでなくてもよく使う指はそうなるとのこと。治療法として、塗り薬、注射、手術を提示された。手術までは全く考えていなかったので、取り敢えず注射を選択、一週間後に治っていなければ手術と言うことになりそうな気配である。
帰宅して手術について調べると、「皮下腱鞘切開術」というらしく、医者が言っていた通り10分から20分ほどで終わる手術で、腱鞘を切開して腱がスムーズに通過できるようにする手術だと書いてあった。手術の動画は怖くて見られなかったが、簡単な手術であるようだ。
「注射したところを濡らさないように水仕事は手袋をしてください」と言われ、注意を払いながら過ごしてみると、実際、手を使わない雑事はないことを実感した。いつもするちょっとした動作(デイバッグを背負う、ポットからコーヒーを注ぐ、食品の上蓋となっているシールをはがす、タオルを絞る、キーボードをたたく、草むしりをするなど)を、指に負担をかけずに行うことはまず無理である。家事など手抜きで過ごしているから、毎日それほど負担をかけている気はしなかったが、自分の身体への感謝をなおざりにしてきた。労わってあげなければと思う。加えて、私は整形外科のよいところをすっかり忘れていた。他の病気と違って「治る」ことが結構あるのだ。やはり整形外科は別建てで考え、「これからはなるべく軽いうちに受診しようかな」という気になっている。