2025年1月10日金曜日

「一年の計は元旦にあり?」

  一年が始まってもう十日である。ラジオも通常の番組に戻り、ハレの日の特別なプログラムよりいつもの番組(マイあさ)を心待ちにしていたリスナーは多かったようだ。ラジオ第一で朝5時頃やってたLittle Voicesも私にはなかなか面白かったけど。ラジオではいろいろな人が今年の目標を述べていたが、なんと「今年は丁寧に生活したい」という人が出演者、アナウンサー、リスナーと、三人もいた。これはきっと近頃のあまりにも高速な生活様式に付いて行けていない感があるのだろうと思う。私自身とてもトロいのでここ何年もそんな心持ちで生活している。しかし、今年は「面倒くさがらずにやる」という目標を加えたいと思う。

 私はこれまで細かいこと、とりあえず支障のないこと、面倒なことを先送りしてきたし、それでいいと思っていた。例えばずっと前に購入した卓上ガスコンロ。恐らく十年以上ぶりに取り出してみると点火する時のつまみが回らなくなっていた。何度も試したが駄目。この始末が面倒なので放っておいた。例えば天井の電灯。リビングの天井に3つあるうちの1つがもう4、5年前から点灯しなくなっていた。読書は音声だし、朝、明るくなったら起きて、夜、暗くなったら眠るという原始的な生活の身では支障がないので放っておいた。例えばずっと前に来ていた管理組合運営のオンライン化に伴うアカウント登録。管理会社の都合で企画されたに違いなく、高齢者も多いこの集合住宅で到底機能するとは思えず、放っておいた……。

 気持ちの上で転機となったのは、自分でも意外に感じたことだったが、昨年後半怒涛のように連続して起きた災難であった。あれは本当に大変だったので、活が入ったというか覚醒したというか、今は「あれに比べたらたいしたことない」と思えてしまうのである。目の前の問題の解決法は明確なのだから。

 使えなくなったガスコンロは、どのごみに分類されるか調べてごみ回収に出したうえで新しいのを購入すればいい。正月の買い物は時間がかかるかなと思っていたが、なんと通販では翌日に新品が到着。

 天井の電灯を交換するには家にある60cmの踏み台では無理で、まず高さが十分の脚立を準備し(これも通販で3日で届いた)、落ちないように気を付けて蛍光灯を点検すればいい。やってみた結果、接触が悪かっただけで蛍光灯の交換は必要なかった。

 管理組合(というより恐らくは管理会社)から要請のあったアカウント登録は、IT音痴の自分ではできるはずがないと的確に判断し、こういうことが魔法のようにできてしまう友達にやってもらった。持つべきものは友である。

 そんなわけで、今のところ、何事もサクサクと進んでいる。やろうと思えばなんてことないんだなあとちょっと拍子抜け。昨日は確定申告のことで一つ分からないことがあり、まず税務署で質問。すると関係部署に問い合わせて確認した方がよい事項が分かり、即電話。事態が呑み込めて、あとはパソコンで問題なく入力し、送信できた。寄付のところは昨年の保存データを呼び出せなかったので少し時間がかかったが、1時間半で全て完了。私にしては上出来である。今年は「面倒くさいと思わずに」気になったことを貯め込まず、速やかに処理できたらいいなと思う。このところ朝は、届いた卓上コンロでお湯を沸かしながら、リビングでゆっくりお茶やコーヒーを淹れるのが楽しみになっている。小さな問題を処理したことに付随するおまけの楽しみである。