2024年6月22日土曜日

「梅シロップの季節」

  ラジオで「今年は梅の実が不作」と聞いてハッとしました。いつもは八百屋の店先に梅の実の1キロ袋が並ぶので、「もうその季節になったか」と買い求め、氷砂糖1キロとともにガラス瓶に漬け込んでいたのですが、そう言えば今年は見た記憶がない。私が気付かなかっただけかもしれないけど。

 梅雨というのは「梅の熟するころ降る雨」ですが、「梅雨入りが平年より遅れている」とのラジオ情報を考え合わせると、もはや出遅れたかもしれないと、あわてて梅の実探しをしました。結局、大手スーパーで群馬産のを見つけて購入し、今年の梅シロップ作りも無事終わりました。ただし、値段は去年の倍。収穫量が、たとえば梅の産地和歌山でも去年の6割ほどとのことで、軒並み各地で同じような状態なのですから、需給バランスから言ってこれは仕方ありません。暖冬が植物の成長に不具合をもたらし、めしべの長さが短いものは受粉がうまくいかなかったようです。

 帰省して兄に聞くと、やはり福島でも今年は梅が不作とのこと、ただ兄は家の裏手の梅の木にはしごを掛けて登り、1キロほど実を集めて梅干しにしたと言っていました。確かにいつもはたくさん落ちて道を汚している梅の実が、今年はさほど目立たない。「あ~あ、福島で梅シロップ作りは無理かな」と思いつつ直売所に行ってみると、あつらえたように梅の実1キロの袋が1つだけ残っているではありませんか。氷砂糖とともに即購入。値段はやはり去年の倍ながら、それでも東京の半値でした。

 私にとって梅シロップは、水や炭酸で割るだけで夏の暑さ疲れを吹き飛ばしてくれる最高の栄養ドリンクです。あのクエン酸たっぷりの梅エキスは、一口飲んだだけで体が歓喜の声を挙げるのが分かります。それまであと2週間、ああ楽しみだな。