2023年10月19日木曜日

「医師の思考回路」

  今回の通院は行く前からちょっと期待がありました。前回の通院で尿酸値の上昇を指摘されて以来、自分なりに食生活を改善してきたからです。尿酸値を下げる食物摂取を心掛け、コーヒーの摂取量を減らす生活を送り、極力尿酸値を上げないよう頑張ってきたのです。(コーヒーに関してはむしろ尿酸値を下げる食品に分類されているようなのですが、体験的に私にはその逆のようなのです。ただ、全く飲まないことはできず、一日2杯に限りました。)

 この日は採決の他に腎臓のエコー検査が入っており、それを済ませてからの診察となりました。エコーはかなり時間がかかったので、「何かあったな」とは思いましたが、胆管、肝臓、膵臓の三点がエコー上では「〇〇の疑い」という見立てらしく、本科の診察後に院内予約で消化器内科の診察儲けることになりました。

 問題の本科での医師の話は、「腎機能低下はほんの少し改善がみられる程度」ということでがっかりでしたが、尿酸値を下げる薬は止めてもらいました。お腹が緩くなる感じで自分には合わず、半分くらいしか飲めなかったからです。「半分でもこのくらい改善されたのなら」と医師は受け止めたようでしたが、そうではありません。ほぼ全ては食生活上の努力の結果なのです。

 本科診察終了後の消化器内科の診察では、医師がこれまでの血液検査の結果から、「胆管はデータ上問題はないが、管の形態上の疑念を消すためにMRIをとりたい。肝臓はデータ上全く問題なし。膵臓に関しては形態上の疑念を消すためにMRIをとりたい」とのことでした。お話を聞く限り、膵臓に関しても以前他の部位で経験した症状のようで問題ないだろうと考えています。つまりエコーで「〇〇の疑い」とされたのは全部はずれと思われ、「人の体は一人一人違う。特に私は特異体質的なところがある」という、自分の仮説を一層強めました。医師は疑いがあれば一つ一つ検査してそれを消さなければならない職業なので、今回は付き合うことにしてMRIの予約をして帰りました。

 その日は疲れのあまりぐったりしてすぐ休みましたが、翌日、本科からもらってきた血液検査のデータを前回作った表計算ソフトに入れると、びっくりすることがありました。医師が「ほんの少し改善しただけ」といった検査項目は今回新たに加わった項目で、それは恐らく腎機能を詳細に見るためのものなのでしょうが、これまであった項目はかなり改善していたのです。尿酸値はこの一年半で初めて基準値内になっており、総リンパ球はこれまでにない著しい改善が見られました。また少しですが、尿素窒素UNが下がり、補体C3が上がるという良い結果でした。このデータとグラフを前にしばし唖然とし、また嬉しくなりました。医師はどうしてこういう望ましい結果を患者に強調して伝えないのでしょうか。確かに、腎機能の値が改善するには少し時間がかかるのでしょうし、医師というのは常に最悪のことを考えるものなのかも知れませんが、患者を元気づけることも必要なのではないでしょうか。ともかく、私はこれまでの仮説が正しかったことを確信し、気持ちが明るくなって、これを続けていく気力が湧きました。こうして自分の体を実験台にした食生活改善プランを実行し、少しは病気を楽しもうと思います。また次回の診察に期待です。