2023年10月12日木曜日

「秋のバレー祭り」

 パリ五輪の予選となるワールドカップ・バレーの熱戦が終わりました。日頃Vリーグをフォローしているわけでもない私ですが、何年かに一度のこの時期はかなり熱いにわかファンになります。久しぶりの観戦(ラジオの場合は聴戦(?)か、最後の3試合は帰省先でテレビを見られてうれしかった)になるので、半分かそれ以上知らない名前の選手が出場しています。新しい選手が次々と育ってきているのはすばらしいことです。女子は5連勝の後2敗し、今大会での予選突破はならず、惜しい試合だっただけに本当に残念でした。まだ可能性はあるようなので頑張っていただきたい。期待しています。

 男子は、最初の2試合が軽く2セット連取してから調子を崩してフルセットにもつれるという全く同じ妙な展開で、2試合目のエジプト戦を落としました。朝のラジオでも「格下相手に痛すぎる1敗」とアナウンスしており、私の心にも暗雲が立ち込めました。思うに、2セット落として後がなくなった相手が開き直り、上位チームとはまた違った高さとパワーのバレーで息を吹き返し、逆に日本のチームに焦りが出て体が硬くなっていたのではないかと思います。スポーツは特にリラックスしていないと体に微妙な変化が生じ、思いがけない状態になることを知らされました。

 しかし、崖っぷちに立ってからは全てストレート勝ちで3連勝し、全勝で既にパリへの切符を手にしたアメリカ戦を残して、スロベニアと4勝1敗同士の決戦となりました。詳細はよく分からないのですが、どうもセット率の関係でスロベニアに「3セット連取のストレート勝ち」をするのが、日本がパリ五輪予選を突破する要件だったようです。1セット目の最初は押され気味でしたが、多彩なコンビバレーと拾ってつなぐ日本らしさで挽回し、このセットを取りました。際どいセットをものにした第1セットが本当に勝負の分かれ目だったと感じました。簡単ではなかったものの第2セットも取り、次第に相手の焦りが明らかになりました。恐らく「相手に対する威嚇などの言動、マナー違反」のため、スロベニアにイエローカードが出た時、私は勝利を確信しました。日本チームは集中を切らさず戦い、本当にストレート勝ちを収めました。すごい試合で、選手もベンチも涙、涙・・・。第2戦目のまさかの敗退からよくここまで這い上がったものだと、誠にあっぱれな選手たちでした。監督、スタッフ、関係者一同の御尽力が報われたことと思います。最終のアメリカ戦ではこれまで出場機会の少なかった選手がスタメンで起用され、試合は全く違った様相を呈し、世界第2位のアメリカから2セットを奪う好ゲームを展開しました。こちらの選手たちも今後の成長が本当に楽しみです。

 これらの試合はゴールデンタイムに放送されましたが、私にとってこの時間は普段ならゆっくり就寝に入る頃です。その生活が3週間近く乱され、選手と共に戦っていたのですっかり疲れ切ってしまいました。実際、男子の最初の2試合が終わった日は、「毎日これじゃ身が持たない」と真剣に思いました。今年は野球の試合の観客動員数がこれまでで2番目に多かったと言っていましたが、毎日のように試合のある野球ファンの方々は、一体どうやって体調を保っておられるのでしょうか。