よい季節になりました。暑い間はパンを焼くのをやめていましたが、先日は久しぶりにシナモンロールパンを焼きました。電気使用量を抑えるため、焼きの部分をオーブンではなくフライパンで行いました。とてもよく出来上がって時計を見るとまだ9時。思い立ってカメラをリュックに放り込み、動物園に行くことにしました。おっと焼き立てパンとコーヒーの保温ポットも携行しなくちゃ。
コロナ禍の間、なんだか無性に動物園に行きたくなったのですが、予約が必要となると、行けるような体調かどうかは当日にならないと分からないので、腰が引けていました。ようやくその機が到来したのです。秋晴れの絶好の日、体調もすこぶるよく、池之端から散歩がてら上野恩賜公園を歩き、正門から入場。知らずに行ったのですが、パンダが来て50周年とのことで、記念の催しが開催されているようでした。「50分待ち」に並ぶことなく、パンダはあっさり諦め、水の中でご機嫌のホッキョクグマを堪能。他に東園ではサル山、トラ、ゴリラは外せません。望遠機能のカメラの威力はすばらしく、おかげでまるで手の届くところにいるかのように良く見えて、思わず「この子たち、毎日何考えているんだろう」と不思議な気持ちが湧いてきます。また、これまであまり関心のなかった鳥類の観察が実に面白く、いろいろな鳥たちが羽を広げたり閉じたりする様子を楽しめました。ゾウが外に出ていなかったことだけが心残りでした。最強でありながら優しいゾウは動物の鏡です。
西園に移動し、ここでもパンダの森はパス。でも、アフリカの森には見どころが満載で、キリン、サイ、カバはジャングル大帝の世界です。強さという点で相当ランクは上、サイは見るからに獰猛だし、カバは水中もOKだから怒らせたら大変なことになりそうです。最後にレッサーパンダを見て満足して退園しました。
あ、そう言えばハシビロコウを見逃しました。きっと気配を消してたんだな・・・。動物園に行くといつもつくづく感じ入るのは、造化の妙としか言えない生物の多様性で、「創造主がなさることは完全で、誠に遺漏がない」と素直に思えるのです。1時半ころ弁天門から退園する時には、これから入園しようとする人の列が長く続いていました。皆こういう日を待ちかねていたのでしょう。バス通りに抜け、都バスに揺られるうち、「コロナは終わったんだな」と実感しました。