先日、故郷の教会で、家のお墓を「墓じまい」して、教会の共同のお墓に骨を移したいとお考えの方がいると聞きました。教会のお墓は歩いて20分ほどの丘の中腹にあり、敷地内に「神の家族」と書かれた共同墓地があり、そのほかに信徒の家の個別墓石のお墓がいくつかあります。子供が遠方に在住の場合、毎年墓参りにくるのは大変ですから、墓じまいをしたいとの申し出があったのでしょう。
私の家のお墓もここにあり、最近はなかなか丘を上って墓参りができない状態でしたので、「うちもそうしたい」と思いました。帰って兄に話すと、意外にも兄は何度も墓参りしているとのこと。(急に低姿勢になる私・・・)私が月に一度の帰省とはいえ、なかなか予定が合わないのでこれまで各自別々に墓参りをしてきたのです。兄もゆくゆくは墓じまいして父母らのお骨を「神の家族」に移さなければと思っており、二人で話し合いを持ちました。
家のお墓は母が亡くなった二十年前に父が造ったものですが、その後私の連れ合いが分骨され、また父自身も2014年に召されました。結局、十年間は父のお骨をそっとしておき、その後だんだんに考えていこうということになりました。一番よかったのは11月の召天者記念礼拝を前に、兄とお墓の掃除に行って来られたことです。花を供え、お祈りをして帰ってきました。兄と墓参りに行けたのは十数年ぶりのことですから、この日は本当に感謝でした。