2022年3月7日月曜日

「都心の日曜日」

  東京に春一番が吹いた翌日、東京マラソンの交通規制でバスを途中で降ろされた私は、「前にもこんなことがあったなあ」と思いながら、地下鉄で渋谷に向かいました。最近はほぼ自信のあることでも外では人に尋ねるようにしています。改札で駅員に「渋谷に行く路線ですか」と聞けば、「1・2番線です」とさらに役立つ情報が得られるのです。普段と違う交通手段はなんとなく落ち着かないものですが、渋谷についてからも長い長い。「A8の手掛かりがなければ完全に迷子だな」と思いつつ、ようやく見慣れた場所へ出ました。A8出口の8はもちろん「ハチ」のこと、人を導いてくれる賢い犬です。おや、今日のハチは何かタスキを掛けています。近寄って目を凝らして見ると、「あなたはひとりじゃない 命を大切に」と書いてありました。こんなところでも人助けをしているのか、エライエライ。「りく、えらいぞ」と、ハチはいつのまにかりくになっています。こういう習俗は日本では一般的なものでしょう。いいも悪いもありません。

 三月第一週の礼拝を終えて、すでに動いている都バスで池袋に戻りました。風はあるものの気持ちよい日だったので、あたりを少しぶらぶらし、「そういえばずっと行ってないあの小さな公園はどうなっただろう」と歩を進めると、眼前にありえない光景が・・・。あんな狭いスペースにピクニックシートを敷いた人々がほとんどイモ洗い状態で休日を楽しんでいます。そこは摩天楼というほどの高さはないものの、360度ビルに囲まれた場所でした。都心の休日はこんなことになっていたのかとしばし呆然。でも、皆それぞれにのんびりと過ごしており、とても平和な光景でした。世界には意味のない戦争をしている国があるのです。1月、2月、3月は何故かいつも気鬱な時期ですが、少し元気になりました。