先日福島の知り合いの方から、その後の体調伺いの便りがあり、また他の方々からもご心配をいただき、誠にありがとうございます。体の状態は日一日と回復しております。12月下旬に東京に戻ってまず感じたのは「暖かい!」ということでした。当初は常夏の国に来たかと思うほどの暖かさで、それもそのはず、マンションの気温は最低でも14℃はあり、太陽が出て日差しが入るとさらに4~5度は上がります。(さすがに10cmの積雪があった今朝は12.9℃まで下がっていましたが。)暖かいというのは睡眠の次に体に効くようで、痛みがほとんどなくなりました。まだゆっくりながら動きがスムースになり、脚を弱らせぬよう一歩一歩踏みしめるように散歩しています。骨折直後は仰向け状態のベッドから体を起こすことができず、そろそろと回転しながら足を床につけて腕の力で起き上がっていたのが嘘のようです。やはりすぐ上京してよかったなと思います。福島では石油ファンヒーターをつけずに身支度はできませんが、東京ならエアコンなしで着替えられます。一度早朝にエアコンが寒さで運転しないことを確かめてからは、必要を感じず一度も使用していません。今朝は東京電力が電力逼迫のため東北電力に協力要請をしたとの報がありましたので、なおいっそう節電に励むつもりです。
東京に雪が降る数日前ですが、帰郷できない分、ネットスーパーで福島に食料品やドッグフードの宅配を頼もうかと思案していたところ、ホームページを開くと全ての時間帯で宅配停止。理由は書いていませんが、クリスマス頃からの大雪のせいに違いありません。兄に電話すると、まだ自宅以外の駐車スペースの雪かきができていないから、宅配の手配はもう少し後にしてとのことでした。私が福島を出てくる時より悪い状態になっているようです。雪かきが不要で、雪道を歩いて買い物にいく必要もない状態というのは雪国では途方もない贅沢です。冬場は古傷が痛むという話も聞きますので、今の私は足手まといになるだけで、当分帰省は控えるしかありません。
このように住みやすさの点で冬場は東京に軍配が上がりますが、夏はどうでしょう。命の危険を感じるほどの猛暑はもはやエアコンで何とかしのげる程度ではありません。福島も暑いですが朝晩は涼しさを感じられる日も多く、自然のエアコンが効いているのです。最近は首都直下地震、荒川等河川の氾濫や決壊、富士山噴火の脅威にも脅かされています。日本中どこでも安全なところはないのかもしれませんが、感染症の時代、海外各国の対応法がわかってしまった今、「あまりに強権的な自由の制約がなく、皆が概ね公衆衛生を守れるだけ、まだしも日本の方がいい」と感じ、海外移住には不安しかないと思った人も相当数いるでしょう。居場所を一つに絞るのはなかなか危険かもしれないと感じつつ、かといってどこも安全とは言い難い。私はたまたま往復生活となり、それぞれの地のメリットを享受していますが、それまでに縁の深かった土地を、安住の地として幾つか心に抱ければ十分なのかもしれません。