先日帰省した時、扉を開けてもりくが出てきませんでした。いつもならがさごそしていると駆けてきて大騒ぎになるのですが、その日は音沙汰無し。「上で寝てるのかな」と思いながら茶の間に行くと、ぼーっとした顔のりくが立っていました。その後はいつものような歓待の嵐でしたが、私が帰ってきた時点で気づかなかったのは初めてのことです。きっと和室で昼寝していたのでしょう。りくも歳を取ったなと思うのはこんな時です。
私の帰省中は夕方兄が帰宅してもお迎えに出ない、私が買い物から帰ってもお迎えに来ない・・・。いずれ皆茶の間に顔を出すのはわかりきっているので、「ちょっと端折りました」という感じなのです。だんだん面倒くさくなってきてるんだなあと思うと、これは我が身と重なります。いろいろなことが面倒になるのは明らかに老化の証拠で、私も特に理由はないのに、毎日やってきたことがなんだか億劫になっています。ああ、りくと一緒に歳を取っていくんだなあと実感します。一つ今のところ安心なのは、りくが散歩に対しては極めて積極的なことです。犬川柳に、
「もう朝だ どうして散歩を ねだらない?」
というのがありましたが、こうなったら本当に一大事です。また、
「リード引く 力ないのが 寂しくて」
というのもありましたが、今のところこれもりくとは無縁です。力強くぐいぐい引いていきながら、ちゃんと歩調は合わせているから、りくは「散歩力」はまだまだ健在です。だから、散歩だけは「また行くの? 疲れるな~」と思っても、喜んで付き合ってやっています。