少し前に足を痛めて医者にかかる羽目になりました。骨折ではない自信はあったのですが、あまりの激痛に筋が切れたかと思ったほどでした。なんとか歩ける状態だったのは不幸中の幸いで、医者からは「痛みは膝の軟骨のすり減りによるもの。加齢です」と言われました。漢方薬を処方されて2週間ほどでだいぶ良くなりましたが、その間暫くは階段の上り下りもできず、「このまま動けなくなったらどうしよう」という危惧が頭をよぎりました。今までまったく気に留めていなかったエレベーターやエスカレーターを探して歩くようになり、ずいぶんそれらの位置には熟達しました。初めてこれを見た時はびっくりしたのですが、地方都市と違って大都市の凄いところは、歩道橋に上るためのエレベーターがあることです。これには本当に助けられました。A地点からB地点まで階段を使わずにエレベーターとエスカレーターだけで行けるかと思案したり、私はエスカレーターでも乗れるからいいが、車椅子の方はエレベーターのみの利用なので通る道筋も変わって来るなと頭の中で辿ってみたり、普段は考えないことを考える機会ともなりました。
一番の問題は、普段ウォーキングやたまにジョギングをして運動している気になっていたことで、医者の話では大腿四頭筋を鍛えなければならないとのこと。とはいっても今は負担のかかる動きは無理なので、椅子に座ったり寝転んだりしてできる筋力増強法に取り組んでいます。もともと歩くのは好きなので、よくなってくると歩きたくなりますが、医者の話では「歩くことが必ずしも脚に良いわけではない」とのこと。これにはちょっと驚きましたが、まずは筋力をつけることが重要ということなのでしょう。友人も歯がだめになったと気落ちしていましたし、歳をとると今までなかった症状が様々な部位に出てくるようです。私より30年も年上なのにかくしゃくとしておられる方には、本当に脱帽するほかありません。