いつまで月一の帰省を遂行できるだろうかと思い始めています。自分にとって果たすべきこととして行ってきましたが、今年は7月の帰省ができず8月にもつれ込んだり、移動時の不安が頭をかすめることが増えました。今回の帰省は不安定な天候と膝の痛みが悩ましい点でした。始発の新幹線に乗れれば自由席でもほぼ確実に座れるのでいつもそうしてきましたが、その時間には都バスが動いていないので最寄り駅まで歩かねばなりません。これまでは「担いで行く荷物が重いな」という程度の困難さでしたが、今回は「駅まで歩けるかな」という根本的な不安がありました。通院その他のスケジュールが決まっていると、帰省日の自由度はあまりなく、9月の帰省予定日は雨の予報でした。考えた末、「倍の時間をかければ多分駅まで歩ける。でももし、朝の出発時刻に雨だったら翌日にずらす」と決めて、兄にも連絡し、当日を迎えました。その朝は100%に近い湿度ながらギリギリ雨ではなく、無事出発でき、休み休みしながら駅まで歩けました。結局始発の新幹線に乗れ、福島に時間通り到着できました。意外な関門は新幹線からローカル線までの長い乗り換え距離とローカル線到着駅での会談の上り下りでした。さすがにここにはエレベーターはない。「今日は遅かったね」と、車で迎えに来ていた兄に言われました。
そんな状態でしたが、帰省してよかったのは涼しくてよく眠れたこと、農家の直売所で桃、梨(豊水)、りんご(つがる)と故郷の味覚を存分に楽しめたことです。9月になって桃がまだあるとは思わなかったな。「さくら白桃」という初めて聞く名のとても美味しい桃でした。また、涼しくなったので8月にほとんどできなかった草むしりも少しできました。急がずゆっくり動けば家事も何とかなり、久しぶりにキッチンに立てました。この辺りは適切な気温と故郷パワーのおかげかなと思います。もっと涼しくなったら運動も再開して、必ず膝を直すつもりです。当たり前にできていたことが突然困難になるという事態は初めてではないとはいえ、改めてまた経験しなおして今思うのは、一日一日過ぎていく時間を、与えられた恵みの時として感謝しなければならないということです。「無理のない程度に精一杯頑張る」ことが目指すべき在り方だなと悟りました。「人の命は神様の御手のもの」、このような時が来年も来るとは限らないとの思いを、そこはかとない、しかし確かな秋の気配の中で胸に沈めたことでした。