先日の帰省でビックリ仰天の事実をしりました。帰省前に東京で注文していたネットスーパーの宅配が3月で終了するというのです。「えーっ」とのけぞってしばらく動けませんでした。帰省中の食糧確保の命綱として、ようやく良い方法が見つかったと喜んでいたのに…・。その後、ネットで調べてみると、駅前西口にあるイトーヨーカドー自体が5月に閉店すると知り、言葉もありませんでした。しかも福島店だけでなく郡山店も閉店とのことでした。
セブン&アイ・ホールディングスの事業において、スーパーマーケットはコンビニに比べて収益の薄い事業とは聞いていましたが、スーパーというより専門店も入ったモールと言ってよいこの店舗が閉店とはあんまりです。いつも多くの人で賑わっており、決して不採算店舗ではないはず、何より地元では唯一のモールです。地元民はみんな困っているようです。都会にはどこにでもあるモールですが、このようなちょっと遊び感覚で家族で行ける場所というのは、とくに地方では必要なものだと感じます。がっかりです。
そう言えば少し前に、セブン&アイ・ホールディングス傘下の池袋西武が米投資ファンドに売却されるという話の時、百貨店としては61年ぶりの従業員のストライキがあったことを思い出しました。この場合はむしろ、百貨店事業を整理して手放す決定がまずあり、その前に収益の高い店舗をできるだけ高く売ろうとしたと言われています。ストライキのせいかどうか取り敢えず従業員の雇用は確保されたようですが、それもいつまで続くのでしょう。福島のイトーヨーカドーの場合も従業員はじめ関係者は相当数に上るはずですが、跡地の利用法が決まっていないところから見ても、その方々の雇用が確保されるとは到底思えません。
大規模小売店に限らず、さらに公益性が高いと考えられているJRその他の鉄道会社も、特にコロナ以降、過疎地域の路線の廃線を見据えて急速な減便が進んでいます。過疎地域だけでなく、北陸新幹線の金沢・敦賀間延伸によって、地元民にはかえって不便になった交通環境の話もよく聞きます。九州新幹線でも同様のようです。分かっていたはずですが、大資本には「収益」「儲け」という視点しかなく、中央に集中しているマネーを引き出すためなら、これまで小さな共同体において担ってきた「責任」などという文字は経営マニュアルには存在しないのでしょう。
そんなことより私は本当に困っています。とりあえず3月の帰省までは大丈夫そうですが、それから後は兄に車を出してもらうか、他の宅配サービスを探すしかないでしょう。でもいつも一週間分くらい注文していたので、これが大変な量なのです。気候の良い時ならなんとかなりそうですが、酷暑の夏、大雪の冬など本当に助かっていたのに…・。家の周辺のお宅は高齢者が多いのですが、車の無い家はありません。高齢になってからの運転がどんなに危ないと分かっていても、それが無ければ生活できないのですから仕方ありません。先日も県内で72歳の方が車を暴走させた交通事故死(死亡したのは大学生)の報道がありました。これは構造的な問題ですから、なにか手を打たない限りなくなることはないでしょう。やっぱりこれからはドローンでしょうか。