私は国会中継など見ない人間で、たまにテレビをつけた時やっていると、「あ、今日はテレビないのか。」と思ってしまうほどです。しかし、このところ安保法制の審議があるのでなんとなく見るともなしに見ています。すると、出るわ出るわ、現政権下で行われている悪逆非道の数々・・・
まず、防衛白書の「専守防衛」の説明において、集団的自衛権閣議決定後に、いいつのまにか無断で英語版から ”on Japan” をはずし、武力攻撃を受ける対象を日本だけではなくしている、という指摘がありました。(太田和美 維新 6月26日国会質問) 英語版だけ読む限り、世界中どこでもアメリカの関わる戦争に巻き込まれることになるのです。巧妙なのは、日本語の防衛白書には手を入れていない、よって国民には気づかれないし説明する必要がないということです。こんな汚い手を使って国民をだますとは神をも恐れぬ行為です。。内閣総理大臣、安倍晋三君は、「そういう、確認が必要なことを急に質問されても困るんですよ。」というような答弁をしていましたが、そんなことを言ってよいのは正攻法で国政を進めていくまっとうな人だけです。首相は自分の言動が相手のゲリラ的言動を生み出していることを肝に銘じるべきなのです。
また、別な議員の質問では、「自民党文化芸術懇話会」(代表・木原稔党青年局長)の初会合(2015年6月26日、約40人が参加)で、「マスコミを懲らしめるには(経団連に働きかけて)広告料収入を減らすようにする」という意見が出たとの話での追及もありました。本当に恐ろしい人たちです。この事件は作家の百田尚樹氏の「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない。あってはいけないことだが、沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」というあまりにもひどい発言もあって、さすがに大きなニュースとなりましたが、これはもう確信犯でしょう。
国会中継は見ていて不愉快になる事ばかりですが、見られるうちはまだいいのです。5月末に集団的自衛権の行使容認などを含む安全保障関連法案の国会審議が開始された時には、この審議をNHKが中継していなかったのですから。それまで中継してきた重要な法案の国会審議をNHKが流さなかったのは異例の事態で、ここまで状況は切羽詰まっているのです。これはもう国会中継を見るしかありません。他の人たちはどうしているのかなと、安保法制反対集会の情報を探してみたら、ネット上には夥しい数の、しかも国内の地方都市まで広がった集会(デモ)案内が一覧表になっていました。その模様を記録した動画もあり、これほどの全国的な盛り上がりがあるとは知りませんでした。これも報道統制なのでしょう。それともメディアの自己規制がここまで進んでいるのか。
「東京で出られる集会があったら行ってみようかな・・・」
と思わず思ったことでした。あとは、「みんなで国会中継見ましょう」運動、そして最後の手としては、もし最高裁がこの安保関連法案を憲法違反でないというなら、衆議院総選挙の際に行われる最高裁判所裁判官の国民審査で全員を罷免するしかないのではないですか。