2020年8月15日土曜日

「紅春 162」

 

 老年になり、りくの眼球が縮んで涙が出るようになった話は以前書きましたが、目の周りを毎日拭いてあげていても元のようには戻りません。以前私もそのような犬を見ると「ちゃんと拭いてあげればいいのに」と思っていましたが、もちろん飼い主さんはできる限りきれいにしてあげていたはずです。私の考えが足りなかったのです。

 りくにもいろいろと試してみました。水洗いから石鹸、ベビーローション、シャンプーなどを綿棒やタオルにつけて洗ってあげても効果ははかばかしくなく、「これならきれいに落ちる」というものにはまだ出会っていません。


 「りくの目、ピエロみたいになって来たね」と私が言うと、兄は「いや、歌舞伎役者『片岡りく之助』だ」などと言っています。本人は無頓着ですが、顔のお掃除はさほど嫌でもないようで、毛づくろいされていると思うのか、時々舌をペロペロして、返礼をしてくれようとします。今のところ、痛みなどの実害がないようなので、「できるだけ清潔に、きれいに」という程度でしかたないかなと思います。